今日のしつもん
「地元の自然素材」には、どんなものがありますか?(ご当地クエスチョン①亀津建築)
うちの会社がある岐阜・多治見市は山に囲まれた土地柄で、昔から「木工」と「焼きもの」の技術と文化が育まれてきた地域。「長良(ながら)杉」や「東濃(とうのう)ひのき」など、全国に高値で買われていく高級なブランド材の生まれ故郷でもあるんです。
そんなこの土地で父の代からずっと家づくりをしてきたわが社には、山人たちと古くからのつながりがあり、良質なブランド材も良心的な価格で手に入れることができるんですね。それは、わが社の大きな強みのひとつだと思います。
「長柄杉」のいちばんの特長は、見た目の美しさ。ピンク色の木肌で木目も均等なものが多く、目が詰まっていて暖かく、手触りもなめらか。スギ材は全国で採れますが、ピンク色の美しい木肌やキメの細かさは、寒暖の差が激しいこの地域で育った木ならではの特性で、この木材を床や天井など目につくとろこに使うと、仕上がりが美しく、見るたびに目の保養になります(笑)。
①床・天井とも、長良杉。見た目も、実際の肌ざわりも、心地よい暖かさです。
でも一口に「長良杉」と言っても、木材の質や木目はほんとうに様々。一本の木から取れる木材にしても、どこの部分をどう切ったかによって、見た目の印象や使い勝手はもちろん、価格も違ってくるんですね。
だから、ぼくらの業界では、見る目や交渉力も重要。床や天井に張ったときの見え方まで考えて材を選び、美しくて丈夫な木材をいち早く手に入れられるように心がけています。
一般的にはヒノキの方が高級なイメージがあって人気が高いので、表面には見えてこない構造材にまでヒノキを使うことを売りにしている会社も多いですが、有名なぶん、ヒノキは高価。家はもともと安い買物ではないのに構造材にまでヒノキを使うとなると、かなり値が張ってしまいます。なのでうちではブランド名より実質を考え、構造材にはスギを使い、価格を抑えるご提案をすることが多いですね。
「東濃ヒノキ」は伊勢神宮でも使われていて、室町時代からこの地域の銘木として名高いものです。やはりピンク色の木肌で、艶があって、香も高い。年輪の幅が細かく均一で、節もほとんどなく、ほぼ真円。丈夫だし、いかにもご神木、という風格があります。
でも、「東濃ヒノキ」もまた、材によって品質はいろいろ。良材を手に入れるには、目利きが必要です。そういう意味でも、幼い頃から材を見分ける目を磨いてこられた自分は、ラッキーだったんだと思います。職人気質の工務店の息子としての下積み時代は、とても大変でしたけれどね(笑)。
昔から定評のある良材をいち早く手に入れたり、この土地の魅力が生きた自然素材を手軽に使うことができるのも、この地の利と、親の代から培ってきた家づくりのプロたちとの結びつきのおかげです。
「きちんと素性がわかっている各地の良材」をまっとうな価格で共有し合えるのも、「森びとの会」の大きなメリットのひとつ。職人気質の小さな会社が各地の特性を活かしつつつながると、大企業にはチョットまねできない、ワンランク上の家づくりが実現するんですよ(笑)。
(森びとの会の仲間たち。いちばん左が亀津さん)
そんなこの土地で父の代からずっと家づくりをしてきたわが社には、山人たちと古くからのつながりがあり、良質なブランド材も良心的な価格で手に入れることができるんですね。それは、わが社の大きな強みのひとつだと思います。
「長柄杉」のいちばんの特長は、見た目の美しさ。ピンク色の木肌で木目も均等なものが多く、目が詰まっていて暖かく、手触りもなめらか。スギ材は全国で採れますが、ピンク色の美しい木肌やキメの細かさは、寒暖の差が激しいこの地域で育った木ならではの特性で、この木材を床や天井など目につくとろこに使うと、仕上がりが美しく、見るたびに目の保養になります(笑)。
①床・天井とも、長良杉。見た目も、実際の肌ざわりも、心地よい暖かさです。
でも一口に「長良杉」と言っても、木材の質や木目はほんとうに様々。一本の木から取れる木材にしても、どこの部分をどう切ったかによって、見た目の印象や使い勝手はもちろん、価格も違ってくるんですね。
だから、ぼくらの業界では、見る目や交渉力も重要。床や天井に張ったときの見え方まで考えて材を選び、美しくて丈夫な木材をいち早く手に入れられるように心がけています。
一般的にはヒノキの方が高級なイメージがあって人気が高いので、表面には見えてこない構造材にまでヒノキを使うことを売りにしている会社も多いですが、有名なぶん、ヒノキは高価。家はもともと安い買物ではないのに構造材にまでヒノキを使うとなると、かなり値が張ってしまいます。なのでうちではブランド名より実質を考え、構造材にはスギを使い、価格を抑えるご提案をすることが多いですね。
②床・天井とも、長良杉。①②とも同じ「長良杉」ですが、木材の切り方や個性の違いで、印象はまちまち。一軒ごとに違う「木づかい」ができるのも、オーダーメイドの家づくりならではの楽しみです。
「東濃ヒノキ」は伊勢神宮でも使われていて、室町時代からこの地域の銘木として名高いものです。やはりピンク色の木肌で、艶があって、香も高い。年輪の幅が細かく均一で、節もほとんどなく、ほぼ真円。丈夫だし、いかにもご神木、という風格があります。
でも、「東濃ヒノキ」もまた、材によって品質はいろいろ。良材を手に入れるには、目利きが必要です。そういう意味でも、幼い頃から材を見分ける目を磨いてこられた自分は、ラッキーだったんだと思います。職人気質の工務店の息子としての下積み時代は、とても大変でしたけれどね(笑)。
木材だけでなく「土壁」にも、この地域の特性が生きたスグレモノがあります。それは、焼きものが盛んなこの土地ならではのもので、「器づくり用の土にワラと砂を混ぜて練った土壁材」です。この土は、焼きもの用に選別したあとの残りもので、これが土壁にうってつけなんですね。
もともと瓦屋根というのは、家の屋根部分に檜皮(ひかわ)と呼ばれるヒノキの皮を敷き、その上に泥を塗って瓦を載せる、という工法が一般的でした。木と土には断熱性があるので、それを下地にして瓦を葺くことで暖かくて丈夫な屋根ができていたんです。
昔から定評のある良材をいち早く手に入れたり、この土地の魅力が生きた自然素材を手軽に使うことができるのも、この地の利と、親の代から培ってきた家づくりのプロたちとの結びつきのおかげです。
「きちんと素性がわかっている各地の良材」をまっとうな価格で共有し合えるのも、「森びとの会」の大きなメリットのひとつ。職人気質の小さな会社が各地の特性を活かしつつつながると、大企業にはチョットまねできない、ワンランク上の家づくりが実現するんですよ(笑)。
(森びとの会の仲間たち。いちばん左が亀津さん)
森びとさん紹介
- 亀津雅さん(岐阜県/亀津建築)
・どんな人?
・会社ホームページ - 高木孝治さん(山形県/古民家ライフ)
・どんな人?
・会社ホームページ - 西條正幸さん(北海道/ビオプラス西條デザイン)
・どんな人?
・会社ホームページ - 直井徹男さん(東京都/エコロジーライフ花)
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・会社ホームページ - 大場江美さん(宮城/サスティナライフ森の家)
・どんな人?
・会社ホームページ
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