はらっぱのうた④

2014.7.21 mon

はらっぱのうた④

ドキュメンタリィ

便利がいちばんだった黒川くんは
一年間食べ続けた

すぐそばにできたコンビニに通い
来る日も来る日も　カップメンを

久々に会った友たちに
「スキー焼けかい？」
と言われるくらい
顔が　肌が　黒ずんでいった

腕に鼻を近づけて匂いをかぐと
「うっ…！」
と息がつまるくらい
体が臭くなった
石油の匂いで

さすがに「ヤバイ！」と黒川くん
鍋とフライパンを買ってきて
モヤシや　ニラで　料理を開始

ビンボーだったから
カップメンと同じくらい
安い値段の食材ばかり

便利がいちばんだったから
超カンタンなメニューばかり

それでも三ヵ月後　黒川くんは
ガングロじゃあ　なくなった
石油くさくも　なくなった

黒川くんは　自分で食べものを
変えることができたけれど

農薬を体じゅうにふりかけられ
来る日も来る日も　
化学肥料ばかり食べさせられている
米が　野菜が　果物たちがいる

来る日も来る日も
化学物質がたんまり添加された
餌や注射を与えられている
牛が　豚が　ニワトリたちがいる

ぼくらが　彼らに
強いている食生活は　
まるで拷問

ぼくらが　彼らに
強いている住環境は
まるで刑罰

彼らを食べ続けてきたぼくらは
今まさに　彼らの生き写し

体を壊し
心を壊し
自らを　自らで　壊し続けてる

ドキュメンタリィフィルムは
幸い　今日も回り続けてる

黒川くんの日常を映し続けてきたように
一人一人の日常を映しながら

今ならまだ　きっとできる
これまでのすべてを伏線にして
どんでん返しのスペクタクルを
映し出すことが

カメラは今日も　回りつづけてる
黒川くんの　ぼくの　あなたの　日常を
見守るように　映しながら

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≪森のなかまNews!≫
地元の呼吸する無垢木材と自然素材、
年季の入った職人さんたちの技と心…
それらが注ぎ込まれたこんな家で暮らしたら、
それらのエネルギーが五感や呼吸を通して
住まい手に必ず取り込まれる…
私には、そう思えてなりません。
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「見学会ありがとうございました」
by　亀津建築

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