Vol.3

切って混ぜれば…「甘いタメ液」

こんにちは♪ 

先週は、みかんの皮が自然洗剤になることをお伝えしましたが、今週はみかんに限らず、フルーツや野草でつくる酵素液、名づけて「甘いタメ液」についてお伝えしましょう。

レモン&ゆずのタメ液

これは、去年作った「柑橘のタメ液」。この具材を取り除いた後の液体が「甘いタメ液」なのですが、ほんとうに、思わずタメ息が出ちゃうほどの美味しさと香りです。

実家(埼玉県)の庭で採れた柚子と、無農薬の甘夏を細かく切り刻み、砂糖を手で混ぜて漬け込み発酵させている最中の写真で、作っている最中は、柑橘類のい〜い香りが部屋じゅうに漂っていました。

「甘いタメ液」作りの材料は、みかん、りんご、梅、ぶどう…など、どんな果物でもOK。できるだけ季節の旬の無農薬フルーツを使うと、その季節のエネルギーが余すところなく抽出でき、体に取り入れた時も、健やかに作用してくれることでしょう。

私は、クセのない飲みやすい酵素液が作りやすいのはフルーツだと感じていますが、ヨモギ、ナズナ、タンポポ…など、春の野草や木の芽で作れば、春の野の香りとエネルギーいっぱいの酵素液ができあがりますし、もちろん野菜でも作れます。



≪つくり方≫
① 素材+1,1倍の砂糖を、手で混ぜる。
用意した材料をできるだけ細かく刻み(手でつぶせるものはそれでもOK)、素材の1,1倍の重量の砂糖を“自分の手で”まんべんなくよくまぶし、ビンなどの保存容器へ移します。


② 約1週間、毎日手でかき混ぜる。
容器の中に手を入れ、毎日1回以上、よくかき混ぜます。このとき、手についているその人の常在菌が入り、その人に必要な成分が生成されるそうなので、洗った清潔な手で、丁寧にかき混ぜてくださいね。


③ 容器の中が、2層に分かれる。
3〜4日たつと、容器の中がブクブク泡立ってきて、実が上のほうに上がって、下のほうに液体がたまってきます。この状態を確認しながら、1日に1回は、手でかき混ぜてください。


④ 素材を取り除く。
1週間くらいして実と液体が上下に完全に分離したら、ザルなどで素材を濾し、液体だけを容器に残します。このとき具材を入れっぱなしにしたまま長期間置いてしまうと、発酵が進みすぎてアルコール化してしまうのでご注意を。


⑤ 液体を保管・活用する。
濾した素材はジャムなどに加工し、残った液体は、薄めて酵素ドリンクとして飲んだり、みりんやハチミツのように、香りと甘味付けの調味料として使います。冷蔵庫に入れなくても、涼しい日陰に保管すれば1年以上もち、いろんなフルーツで作るといろんな香りが楽しめ、料理屋お菓子作りに便利です。



≪ポイント≫
① 種類が増えれば、応用力UP!
1つの材料から1つの酵素がとれますが、いろいろな種類の酵素が混ざると汎用性の広い効果が得られるそうです。1種類だと作るのも簡単で味わいもシンプルですが、数種類混ぜると、味わいも変化しおもしろいので、素材の性質や効能を考え合わせながら、いろんな組み合わせを試してみるといいかもしれません。

また、陸の植物と海の植物を混ぜると地と海両方のエネルギーを摂取できるので、昆布の酵素を作り、地の植物の酵素と混ぜて使っている知人もいました。野草の場合も、いろんな種類の草が入っていた方が、体内に摂り入れた時の汎用性が高いようです。


② 摂りすぎには要注意!
「酵素液は体にいい」とは言うものの、大量の砂糖を使って作る酵素液はかなりの甘さを持つ糖分なので、取り過ぎると血液ドロドロになって体に悪影響を与えてしまう場合もあるそうです。例えば酵素ドリンクなら、1日1杯が目安。他に甘いものを摂った時は、控えた方がいい場合もあるかもしれません。全体の栄養バランスを考え、節度を持って摂り入れてくださいね。


③ 白砂糖以外でも発酵します。
砂糖を加えるのは、乳酸菌の栄養素だから。発酵には、精製された白砂糖が適していると言われ、確かに白砂糖の方が発酵はスピーディーな気がしますが、黒砂糖や顆粒のてん菜糖などでも発酵はしますので、お好みで選んでも大丈夫だと思います。

ちなみに、寒い地方で育つてん菜(赤カブの一種)には、体を温める陽性の性質があり、暑い地方で育つサトウキビには、体を冷やす陰性の性質があると言われています。


④ 火傷や傷にも効果的!
私は足首に重症の火傷を負ったとき、この液体をガーゼにしめらせて患部に湿布し、その上からビニール袋を巻いて保湿する治療を毎日くり返し(毎日新しい酵素をしめらせたガーゼに交換しました)、ただれてひどい傷みだった傷口の皮膚が毎日みるみる再生していく様子に驚きました。

火傷した皮膚に酵素液を湿布すると同時に、口からも酵素液を水で薄めたドリンクを1日1〜2回飲み、外からも内からも酵素パワーを注入。グロテスクに腫れ上がり、痛みで眠ることもできなかった大火傷が1ヶ月できれいに完治したのは、酵素液のおかげだったと感じています。


酵素のミラクルパワーを上手にくらしに取り入れながら、細胞をイキイキ元気に保ちましょ〜♪