2014.9.23 the

こころの着火マン⑱Hくん

「じいちゃんが乗り移ってるから」


そう言って笑った、いとこの長男くん。

先日亡くなった伯父が手塩にかけていた
畑と田んぼを自ら進んで引き継ぎ、
仕事から帰宅すると暗くなるまで
農作業に没頭しているという彼は、
いつのまにやら、29歳。


「家族は誰もじいちゃんの畑に
関心がなかったから、
お客さんたちの方がずっと、
じいちゃんがやっていた農作業のことを
よく知ってるんですよ。

じいちゃんは、お客さんのとこに
集金に行くときには必ず、
自分が育てた作物を手みやげに
持って行ってたみたいです。

おいしいトマトをいつもどっさり
持ってきてくれて、その気持ちが
本当にうれしかった、とか、お葬式のとき
誰もが口を揃えて言うのを聞いて、
じいちゃん、そんなことしてたんだなぁ…
って、ぼくも初めて知りました。

どおりでトマトを
あんなに作っていたわけです。


じいちゃんがやっていた農法について
教えてくれるお客さんたちもいて、
歳の離れたお客さんとも
畑の話題で交流できるし、
そういう人たちの話を通じて
今、じいちゃんのことを
あらためて知らされています。

仕事人間だったじいちゃんは、
趣味の農作業を通して、お客さんたちと
こんなふうにつながってたんですね。


農作業は自分でもビックリするほど
面白くて、ハマっちゃいました。

田んぼは5年前くらいから
じいちゃんを手伝って作業してたから、
だいたいの手順はわかってます。

突然じいちゃんが亡くなって
今年の稲刈りはぼくひとりで
やることになっちゃったけど、
じいちゃんが乗り移ってるから
きっとだいじょうぶだと思う(笑)。



農協とのやりとりとか、
いろんな決まりごととか、
知らないことや
ギモンに思うことも多いけど、
まわりの人達に教えてもらいながら
自分でも勉強して、
自分に合ったやり方を

見つけていこうと思ってます」


私の手の中にすっぽりおさまる
小さな手をつないで、
彼が通う近所の保育園へ散歩した日を
ついこないだのことのように
思い出しながら、


まぶしい気持ちが
胸いっぱいに広がりました。


おじちゃん、よかったね。

おじちゃんの蒔いたタネ、
しっかり根づいているね。
これからグングン、育ってゆくね。



2014年9月23日・火曜日

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≪森のなかまNews!≫

サスティナさんが蒔いてきたタネも、
いろんなカタチで根づき、
育っているようです。
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