建て主様は、もともとは都心のマンションに住んでおられましたが、愛犬にアスファルトでなく土の上をのびのびと走り回れる環境を愛犬につくってあげたいという想いで、移住を決められ、天然住宅に新築の依頼がありました。暮らしに寄り添いながら、時の変化とともに味わい深さが増していくような住まいを目指しました。130坪ほどある敷地でお庭で畑仕事を楽しんだり、鶏を飼ったり。農的な生活を楽しまれています。
周りの風景に馴染む農家のような佇まい。外壁には焼杉板を横張りしています。こちらが南向き。北向きのの庭に向居間に光を採り入れるために、ハイサイドライトを取り込む窓をもうけました。
リビングというと南側というイメージをいだきがちですが、こちらは家の北側にあるお庭に向かって開いた、北向きのリビングです。夏の日差しもきつすぎず、南からの光を燦々とうける庭を眺めることができて、正解でした。無垢の杉材の床板が、犬の足の脂とぞうきんがけのおかげで、いい味を出しています。
ソファーでまどろむ愛犬。掃き出し窓はアルミサッシですが、手前に木製サッシを入れました。断熱性も高まり、無垢の木の味わいを楽しめます。サッシを開くとそのまま、居間の床面と同じ高さのウッドデッキにつながります。
南向きの高窓から入る光が、居間全体にやわらかく降り注ぎます。居間につくりつけた掘りごたつは、足をはずせば、天板が床にはまるので、必要に応じて使うことができます。
北側の庭から室内に直接入ることのできる土間をつくり、囲炉裏テーブルを置きました。下足のままお茶を飲むことができるので、ご近所の方が気軽に立ち寄られていきます。
土間のテーブルから庭を見たところ。ざっくりした風合いの暖簾が、風にそよいでいます。
土間仕様のキッチン。水仕事や畑で収穫した野菜の処理には、土間が向いています。ガステーブルのところの板の間から、母屋のリビングダイニングへと続いています。
ガラス、タイル、鏡を組み合わせた洗面ユニット。壁の厚み分の出窓から明るい光が差し込みます。
部屋から部屋へと愛犬が行き来できる「犬の通用口」がところどころに。
平屋ですが、物置に使えるロフトを併設しています。下を見下ろすとこんな感じ。