吹抜けを中心に広々としたシンプルなプラン、どこにいても家族の気配が感じられる室内空間にしました。日中ずっと明るく過ごせるように大きめの高窓が設けられ、子供たちはやわらかい自然光の中、テーブルで宿題をしたり、床の上でふざけっこしたり、ちょっと薄暗いロフト基地に探検気分で上ったり、のびのびと過ごします。お母さんがいいよ、と言ってくれた壁なら落書きも大丈夫。もう少し大きくなったら、自然塗料を使って壁のリニューアルを行う予定です。
無垢のフローリングの足触り、屋根を支える太鼓梁の力強さ、家じゅうに満ちる木の香り。木の家は知らず知らずのうちに、子ども達の感覚を育ててくれます。住まいのメンテナンスも、きっかけの一つ。メンテナンスしながら暮らしていく中で、モノを大事にする意識、自然素材の心地よさや経年変化など、大きな学びももたらしてくれることでしょう。また、「子どもと一緒に育つ家」は、子供のように、住んでいる人が手をかけてあげるほど風格よく育ちます。大工さんが手間と時間をかけて建てた住まいは、引き渡された時から、ご家族が育てる住まいになります。私たちがご提案するのは、建主様に自然素材ならではの月日の重なりを楽しんで頂ける住まいです。家とともにご家族も共に心を育み、豊かな生活を営んで頂ければと思います。
外壁は杉板に家族で塗装しました。木の質感を活かしてナチュラルな印象に仕上げています。
風通しのよいリビングでは、夏でもエアコンの稼働率が低い。
吹抜けで一階のリビングダイニングからロフトまでひとつの空間で繋がっている。
天井の低いロフトは子ども達の隠れ家。本を読んだり、絵を描いたり、内緒話をしたり、まるで秘密基地です。
冬の暖房はペレットストーブ。室内が広く一体化しているので、これ一台でまかなえる。
外のバルコニーを支える柱の足元には、建主様の手によってビー玉が入りました。