北斜面にすばらしい眺望がひらけた「丘の上」に立つ家です。南側にはすぐお隣の家が迫っていますが、北側にのびのびと広がる視界を家にいながらにして楽しめるように計画しました。
道路から玄関に到るまでのアプローチに2mもの高低差があるので、自転車も人も楽にあがれるよう、竹の柵に沿ってゆるやかな勾配の坂をつくりました。
一階は杉板の横張り、二階は左官屋さんが丁寧に施工した塗り壁です。現場で配合した「土壁風ワラスサ入り」のカキ落とし仕上げです。外壁の杉板の自然塗料は、建て主さまとご友人とで塗りました。
玄関とちょうど反対側から見たところです。写真の左側が、眺望のひらけた北斜面となります。サンルーム、デッキを張り出して、絶景を楽しみながら暮らせるようにしました。手前に張り出した下屋の屋根の上に、主寝室のベランダが乗っています。
主寝室のベランダは「星見台」と呼んでいます。寝る前に夜景を楽しんだり、花火があがるのを見たり。ゆったりした時間を過ごせます。
主寝室。チョウナで仕上げた丸太を組んだ小屋組みが見えています。
2階への階段をあがると、妻面西側に寝室、東側に洗面所と浴室があり、吹き抜け空間に橋のように架かる渡り廊下でつながっています。写真は、正面は、寝室の小窓です。
2階の洗面所。床も壁も天井も、明るい木の空間です。
空が開けた北側からの光が燦々と降り注ぐ浴室。外に出られる、目隠しつきのベランダ付き。
吹き抜け空間と北側の眺望のひらけた大きなガラス窓が気持ちいい1階。冬の暖は、薪ストーブでとります。
ダイニングテーブルからの、丘の上の家ならではの眺め。
自然塗料の塗り塗につくりつけた小棚。こういった細かい造作ができるのも、大工がつくるキッチンだからこそ。
ダイニングテーブルからタイル張りのサンルームにへとつながるガラス戸には、ゆらぎのある模様の型板ガラスを使いました。
サンルームに面した和室は、親御さんが来られた時の客間となります。土壁の中塗り仕上げ。丸窓を配しました。