築、およそ120年の古民家と座敷蔵のリノベーションです。古いところはそのままに、ご家族の新たな住まい方も丁寧にお聞きしながらの仕事となりました。何度か改修がされており、直前は、広い家の中で和室8帖に集まって生活している状態でした。
玄関土間を復元して、近所の人が気軽に来ておしゃべりできる場所にし、北側のあった台所を、思い切って家の真ん中に移動し、対面式にしました。作業途中に、昔の時代の家の図面が出て来たのですが、それを見ると、今回つくった土間と台所が、創建当時とほぼ同じ場所にあり、図らずも昔の間取りを再現したことになり、驚きました。
母屋と続きの座敷蔵も、一階の居間と二階の寝室を吹き抜けでつなぎ、センスのよい空間として生まれ変わりました。建て主さんからは、「生活ががらりと変わった」との言葉をいただいています。
改修前の写真
生まれ変わった玄関土間。冬は、格子戸を閉めて風除室の役割を果たします。
ちょっと腰をかけて、おしゃべりも。
対面式のキッチンです。カウンターもついています。
これが改修中に出て来た古い図面。かまどが、現在のキッチンと同じ場所にありました。
改装した座敷蔵の一階。窓を広げて明るくしました。
二階へは階段箪笥であがります。これも痛んでいたのを改修しました。
一階と二階を思い切って吹き抜けに。閉塞感のあった座敷蔵が、全く新しい空間に生まれ変わりました。