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2014年02月06日

木になる話 Ⅶ ヒノキ

私たち日本人にとってひときわ思い入れが強い木の一つではないでしょうか。特有の芳香と光沢が上品で、「檜舞台」「檜風呂」「総檜造りの家」という言葉には憧れの想いが込められて言われたりします。
杉の次に多く、北は宮城から南は鹿児島屋久島まで広く分布しています。2013年は伊勢神宮の式年遷宮で沸きましたね。あの建築からもわかるようにヒノキは太古の昔から建築用材として活用され人々に親しまれてきました。

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大工道具が今ほど発達していなかった時代にも多く建築に用いられていた理由としては、加工が容易であるという檜の特徴が挙げられます。道具が未発達であった頃というのは、柱や板のように平滑な面を作ることだけでも大変な作業でしたから、ほどほどに柔らかく、まっすぐな木目に従って割ける檜というのは、当時の大工さん達にとってとても都合の良い材料だったのです。

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(天井材、柱材:ヒノキ)

 虫害・雨水・湿気などに強く、掘立柱で土中に埋めても腐りにくいという耐久性の高さは奈良にある法隆寺を見て頂ければ一目瞭然です。太くて長い大きな柱は樹齢2千年以上、直径2.5m以上の巨木を真ん中から4つ割にして使用しているそうです。それが1300年経た今でも、変わらぬ美しい姿を保っています。驚くべき耐久力です。
特有の香り成分には、虫を寄せ付けない効果もあるため、家づくりでは、土台にヒノキを用いています。
奈良時代の末には大工道具も飛躍的に発達し、カンナで表面を削れるようになると木目の美しさも認識されるようになりました。芯材は紅色で辺材は淡い黄白色、女性的な優しい色調で、フローリングは落ち着いた印象になります。
社寺や一般住宅用建材のほか、和洋家具、お椀などの食器、まないた等にもよく用いられています。

エコ花直井