ブログ
2009年12月27日

「クリ」のはなし

こちらはリビングに栗フローリングを施工したお宅。オイルフィニッシュで塗り仕上げました。

こちらの家具は天板、框組み観音扉すべて栗で製作して、リボスのカルデットでうっすらと色味をつけてしあげたリビングボードです。しっとりと落ち着いていてキレイです。

いがいがの実がなることであまりにも有名なクリ。エコ花のものづくり、家づくりにはあらゆるところでクリが登場します。
建築材としてのクリの使用は縄文時代にまでさかのぼります。たとえば青森県の三内丸山遺跡では、直径1m、高さ数十mもの巨大なクリの柱が発掘されています。そのほかの遺跡でもたくさんのクリの柱が見つかっていて、クリが縄文時代の主要な建築材であっただろうことがうかがえます。しかし最近では、クリが植林されていないことに加え、一時期鉄道の枕木として大量に使用されたため、太い木を入手することは大変困難になっています。とはいえ、太さにこだわらなければ入手は可能ですし、それほど高価でもありません。
クリの最大の特長は、タンニンを多く含み水や虫に極めてつよく腐りにくいという点。枕木として多用されたのもなるほど、当然です。堅くて重く、粘りもあり、耐久性はヒノキに負けず劣らずといった感じ、土台にも最適です。
土台以外にも梁や大黒柱などに使われるほか、とくに床材としてとってもおすすめ。落ち着いた色味とやさしい木目は、主張しすぎずやわらかなあったかい空間をつくってくれます。

2009年12月23日

「ブナ」のはなし

今日は“自然のものさし”といわれる指標植物「ブナ」のはなし。

ブナはブナ科ブナ属の落葉広葉樹。北海道南部から鹿児島県まで広く分布する、日本の温帯林を代表する樹木です。
 ブナの樹形はろうとのような形をしていて、雨水が枝から幹へとつたって根元にたっぷりと水分が集まるため、ブナ林は“緑のダム”と呼ばれるほど水分を多く含みます。秋には1本から数十万枚もの葉をおとし、ふかふかの土壌をつくり、森を豊かにします。欧州では「ブナの生ずるところ、その土地は常に美しい」といわれ、「森の聖母」「森の女王様」などと呼ばれているほどその立ち姿は優美で女性的!美しさとみずみずしさで育まれたブナ林は、立ち入るとまるで包み込まれるようなやさしさがあります。とくに白神山地のブナ林は世界遺産に登録されているほど。
 しかしその保水力のために、昔から腐れやすく、狂いやすいといわれることから木では無い=橅という字が当てられたほど建築用材として使いみちのない、扱いにくい樹種とされてきました。
 一方でシナやトチに勝る硬さと強さ、特に曲げやすさから、家具材、日用品などに使われ、その他の樹種では代用できないとされるほど曲げ木家具の材料として代表的なものとされています。
 最近では乾燥技術が発達し、もともと蓄積量の多いこともあって、用材としても見直され使われてきています。
 高さは平均20mくらいで、直径は70cm前後のものがほとんど。日本一大きなものは秋田県角館町にあり、高さ24m、幹周は8.6m、樹齢は200~300年、600年以上という説もあるそうです。
 木目は白~淡いピンク色で、はっきりとした木目はなく、心材、辺材の区別はあまりありません。平均的にゴマのような小さな濃い色の点があるのが特徴で、柾目面では帯状の模様(とらふ)となってあらわれます。全体的におとなしくてやさしい印象の木目です。 

ブナは天然林の代名詞のような樹木ですが、実際にブナの木を見分けられる人はけっこう少ないとか・・。そこでとってもわかりやすい見分け方をご紹介。
葉っぱを見れば一目瞭然!縁のギザギザに注目してみてください。ほとんどの樹木では葉脈という筋の先端部分が出っ張っていますが、ブナの仲間だけが凹んでいます。

現在日本にはブナとイヌブナの2種類しかないそうで、国内ではこの特徴だけでブナと判定できるみたいです。
 

2009年12月22日

「オノオレカンバ」のはなし

今日は「オノオレカンバ」のはなし。

オノオレカンバ(斧折れ樺)は文字通り、斧が折れるほど堅いことからこの名がつきました。大日本有用樹木効用編には「此樹ヲ伐ルトキハ斧ノ折ルルコト多キヲ以テ斧ヲレト云フ」、そして「日光、木曽、秩父、甲斐、岩代等ニ多シ」と記されています。
ほかの木材に比べて桁違いに堅いため、福島県南会津のオグラさんでもオノオレカンバを製材するときは特別な刃に替えてゆっくりと時間をかけて挽くそうです。生えているのは、足場を確保しないと伐倒できないような山地の岩場が多く、ほかの樹木の生育にはあまり好ましくないようです。

オノオレカンバは比重が0.9~0.94で日本一重い木です。トチやニレの倍以上、ネズコと比べると約3倍もの重量があります。木と一口に言っても、杉などのように爪でも跡がつくやわらかくて軽い木から、斧が折れるほど堅い木までさまざま。日本の気候風土の多様性を感じさせます。
じっくりと根を張り長い歳月をかけて成長するので、あまり大きくはならず、樹齢300年を越えてもやっと直径40cmほど。それ以上大きくなると徐々に腐れが入り、多くは空洞木となります。せいぜい高さ15m、直径60cmが限度で、それを超えるものはめったにありません。陽光を好む陽樹で、枝は周囲に大きく張り出します。根もよく張り保水力があるので、山を守ります。
重くて堅いオノオレカンバ、その質感は硬質でひんやりとした重厚さがあり、たたくと澄んだよい音を立てます。大半は岩場や急勾配の尾根など足場の悪い場所に生えているので、素直な木はめったにありませんが、素性のよい木は木琴の材料として最高だとか。また櫛の材料としてもツゲ同様長い歴史を持っています。木曽薮原の「お六櫛」の材料はオノオレカンバ。静電気がおきず、髪や地肌にとてもよいといいます。
エコ花では以前客殿改築の現場でオノオレカンバを大黒柱に使用しました。どっしりとした重厚感あふれる柱は、広間の要として威風堂々とした趣をただよわせていました。

(※写真の右の尺柱がオノオレカンバ。式台はいちょうです。)

2009年12月21日

「杉」のはなし

「杉」のはなし。

木造住宅でもっともポピュラーな材といえば杉です。少し前までは一般住宅の柱や天井材などは、たいてい杉と決まっていました。古来から多用されていたようで、弥生時代の代表的な遺跡‘登呂遺跡’でもほとんどの柱が杉といわれているそうです。その名は、立ち姿がまっすぐであることから「直(す)ぐ木」が転じたものといわれます。
杉はサワラなどに比べると重いのですがヒノキや松よりも軽く、曲げ輪っぱの原料に使われることでもわかるように、曲げや圧縮にもかなり強い樹種。耐水性もあるため、建材、内装・造作材、家具などのほか、雨戸などの建具や外装材にいたるまで多種多用に使用されてきました。むかしは杉や焼き杉の板の外装の家が一般的で、いまでも田舎のほうへいくと目にします。ちなみに焼き杉でないそのままの杉板塀には、柿渋がよく塗料として使われています。ちょっと赤みがかっていて落ち着いた味のある茶色に仕上がりますよ。

身近な建材の代表選手のような杉ですが、最近は花粉の原因として白い目でみられがちのようです。戦後杉の植林が奨励されたあと適切な手入れをされないまま放置され、多量の花粉をまきちらしているのは事実ですが、大気汚染や道路のアスファルト化、食生活の乱れなど、花粉症の背景にはさまざまな要因もあるようです。日本人の10%以上が花粉症といわれるこの現状を好転させるためにも、杉をもっと活用していきたいところですよね。

杉は樹齢が高く杢のあるものは貴重でとても高価ですが、一般的に入手しやすく扱われているクラスはとても安価で、木材業者の中では「一番安いのも杉、一番高いのも杉」と言われています。材の性質や樹齢によって価値がこれほど違う木はほかにないでしょう。とくに間伐材はきわめて安価なので、節さえ問題にしなければ費用を気にすることなく無垢の木のよさが楽しめます。厚みをいかして大いにつかっていただきたい木です。

杉はなんといっても独特のさわやかな香りが魅力。居室をはじめ、トイレなどにもお勧めします。また吸湿性にすぐれているので、洗面所や収納の内装などにも最適です。やわらかいので糸ノコで看板文字をくりぬいたりするような加工も、私でもラクラクです。エコ花でもクローゼットの内装材などに積極的に活用しています。

次回「木のはなし」は、「オノオレカンバ」の予定です。お楽しみに!

2009年12月19日

「姫小松」のはなし

今日は「姫小松」のはなし。

姫小松は別名五葉松ともよばれ、その名のとおり女性的で優美なおもむきがあります。本州中部から北海道まで分布していて、比較的山奥の尾根筋に生えています。エコ花で扱う木材の産地、奥会津地方は昔から姫小松の優良材の産地として知られています。杉などとちがって姫小松は植林に頼らず天然林だけなので、自然に育つものを待つしかなく、その量は年々減少しているようです。

材質はカラマツと対照的で、素直でおとなしく狂いもほとんどありません。樹脂分も少なく、板に挽いてもヤニもあまり出ません。施工性が非常によいのも特長で、日当たりのよいところなど狂いやすい状況の引き戸や建具などにも安心して使えるため、大いに重宝されてきています。構造材としてもすばらしく、エコ花でも大黒柱や梁に使用してます。節は大きなものであっても、やわらかいのでカンナもかけやすいそうです。(ヒバなんかの節はかたくてカンナが壊れてしまうらしいですよ)

表情は主張しないやさしい木目で、ほんの少ーし黄みがかっています。伐採時期や乾燥の具合などで白太の部分にブルーとよばれる青い変色(腐朽菌です)が入ることもあり、これもまた不思議なふかい味わいになったりします。香りはやわらかく、上品な色味とかさなって、やさしい雰囲気をかもし出してくれます。年を重ねるごとに、ベンガラを塗ったような赤っぽい色に変化し、淡い輝きがでてくるのも魅力的です。

本当に名前のとおりお姫さまのようなほんわかやわらかい姫小松です。

2009年12月18日

「キハダ」のはなしです。

今日はその名のとおり黄色い肌の「キハダ」のはなしです。


厚さ60mm板幅の大きいところで800mm

キハダはみかん科の広葉樹で、北は北海道、南は九州まで広く分布し、しばしばクルミや栃などほかの広葉樹と混生しています。大日本有用樹木効用編によると「富士山及ビ北海道ニ多シ」と記されています。写真のキハダは栗駒木材にて栗駒から出た丸太でした。陽光の差し込むで湿った土地を好み、大きなものは直径1m、高さ25mにもなるといわれますが、今日ではそれほどの大木はほとんど見かけません。薬や染料などの原料として古くから有用樹木だったことから、随分伐採されたものと思われます。
キハダは木肌、木膚と書くほか黄木、黄檗、黄柏なども同義語で、いずれも黄の字がつきます。これはキハダの内皮が鮮やかな黄色をしているためです。コルク層の樹皮を剥ぐとハッとするような山吹色の美しい内皮が表れます。白太(辺材)は薄黄色、赤身(心材)は黄褐色とはっきり区別でき、材は堅くて軽く、上品な光沢のある和風の繊細な趣が特徴です。

乾燥時に狂いが出やすく、小・中径材だと暴れやすいという傾向をもっていますが、目のつんだ大径木になると狂いはほとんど出ません。また栗の次に水に強く、土台や基礎パッキン、台所の床板などの建材として使われるほか、北海道では枕木にも使用されていました。黄、グリーン、茶、黒と色相が多いのはキハダならでは。独特の材質感と美しい木目が、和室や和風の落ち着いた雰囲気にぴったり。

キハダは家具材や建材として使用されるだけではありません。その黄色い内皮は苦味の強い成分を含んでいて、古来胃腸薬として、また二日酔いの特効薬として重宝がられてきました。特に有名なのが、奈良県の吉野や和歌山県の高野山などの名産、陀羅尼助(だらにすけ)です。
これ

エコ花でも数名愛用者がいるほど、有名で効き目があるらしい?!薬です。2つの層に分かれている樹皮の、外側のコルク層を取り去って内側の黄色の肉皮を乾燥させたものをオウバクと言います。この内皮を煮詰めてつくるこの薬は、歴史は古く奈良時代にまでさかのぼり、健康整腸剤として真言密教系の修行者たちの常備薬だったといわれています。

写真の製材した板も天然乾燥期間も3年経ちお嫁に行くのを待っています。

次回「木のはなし」は、「姫小松」の予定です。お楽しみに!エコ花では建具框に利用しています。

2009年12月15日

「カラマツ」という木のはなし

樹木には数え切れないほどの種類があります。そのすべての種類の性質や特徴、見ためがちがい、また同じ樹種でも表情や性質がさまざまなのが木のおもしろいところ。“1人として同じ人間がいない”人間といっしょです。さすが生きもの!
そんな魅力的な木たちのことを少しでも知りたい、みなさまにも知ってもらいたいので、今日からランダムにひとつの国産材の樹種をピックアップして、彼ら(?)の性質や長所・短所、建材としての利用の仕方なども書いてみます。

ランダムに選んだ第1回目は「カラマツ」。

マツは常緑の針葉樹ですが、カラマツだけは落葉針葉樹で、北海道、東北、中部地方などの高地でよく見かけます。芽吹きの時期と、秋の終わり紅葉の時期の黄金色にかがやく美しさは見事。その美しさのために詩歌などにも多く登場します。
成長が早いため戦後盛んに植林され、植林量でいうとスギ、ヒノキに次いで3番目。名前の由来は直立したその立ち姿がアカマツやクロマツとちがって「唐風」であるため、と言われているそうです。
スギやヒノキ、ほかのマツなどよりも強く堅いので床材にぴったり。赤っぽい色味とはっきりした木目があたたかい印象で、和風洋風どちらのテイストにもマッチします。
ひとつ気になるのはマツヤニが出やすいこと。マツヤニが出るとその部分がねっとりとべたつくので、アルコールで拭くなどの処置が必要になるかもしれません。ただそれも2、3年で落ち着き、月日が経つごとに褐色化して渋いあじわいが出てきます。
樹齢が高く充分に乾燥させたものはあまり問題ありませんが、若い木はねじれやすく暴れやすいため、加工が難しく敬遠されてきました。しかし丸太で1年おいてその後も充分乾燥させてクセを出し切ると、柱や梁の構造材など長ものとして使ってもまず問題はなく、ねばり強いので頑丈です。また湿気やシロアリにも強いので、デッキなどの外装材、土台としても使われています。暴れるという欠点を特性として見直し、熟知したうえで使えば、とてもよい材料だと思います。
小淵沢の家では、樹齢80年の天唐(天然唐松)がお客様の目に留まり、尺角の大黒柱として使用しました。

-つづく-

2009年12月14日

循環型社会をめざして vol.3

良いものを永く使う-
リフォームの際には既存の構造や部材を利用することも心がけています。
たとえば以前工事を手がけた『永代の家』では、天井裏に隠れていた何十年と経っている既存の梁に、しっかりと補強して、きれいに磨いて仕上げあらわしとしました。また玄関にあった落とし掛けのスス竹を、リビングにつくった飾り棚に再利用。見慣れて使い慣れていたものが新しいところに活かされるのは、新鮮さも感じられうれしいものです。

サイズの合わない建具も工夫次第で再利用が可能になります。↑の写真の物件では高さと幅ともに寸法が小さかった建具に、上下左右と四方に材料を足してひとまわり大きくして利用しました。足した材料の部分には柿渋に黒のべんがらを混ぜたものを塗り、古い建具との色味の調和をとって自然な仕上がりに。
他にも古い小さな障子の格子部分だけを再利用して、新しい入り口引戸の建具に生まれ変わらせるなども。永く使われパリパリになっている障子紙を水に浸けて糊の部分まではがし、ブラシできれいに掃除をして乾かします。乾いたら新しい材料で框を組んだ中に格子と新しい材料の鏡板をはめ込んで、高さ1800㎜の立派な引戸建具の出来上がりです。

古い道具も充分役割りを果たしてくれます。『舘岩の家』では、舘岩村の古い民家にお住まいの方から譲り受けた自在鈎を、居間のいろりで使っています。何十年と毎日煮炊きに使われてきたものですが、まだまだ丈夫。厳しい寒さの『舘岩の家』では毎年この自在鈎のおかげで、鍋や汁物で体も見た目もあたたかく過ごせています。

『本物は熟成してゆく』と言いますが、まさにその通り。いい材料といい技術でつくられたものたちは、丈夫で永く使っていけるうえに、不用になったときも一通りの使い方だけではなく、さまざまに表情を変えてさまざまな場所で使われてゆきます。ものづくりをすること自体リデュースにはなりませんが、ものを新しくつくる以上、エコロジーライフ花はリユース・リサイクルを常に心がけたものづくりをこれからも続けていきます。また少しでも多くの方に、人間が自然の一部であることを再認識し、身近な『3R』から自然との共生を考えていっていただけたらと思っています。

-おわり-

2009年12月12日

循環型社会をめざして vol.2

-家づくりも3R-

森びとの会では、家づくりでも3Rを心がけています。
家を建ててすぐ3Rというのもおかしな話ですが、お子さん、お孫さんの代のその先まで使いつづけていってもらえるような家をつくることが3Rにつながると考えます。
まず、構造から家具、建具まで安心できる国産材のみを使って、職人の手業でひとつひとつ心をこめて丁寧につくり、できる限り丈夫で、永く愛着をもって使っていただけるものを目指しています。また部品として再利用してもらえるように、建具は高さ1800mm、2000mmでつくるなど、さまざまなモジュールをできるだけ単純にしています。痛んでしまったとき、修復も簡単にできるのが無垢材のいいところ。フローリングや家具など無垢材でつくっているものは新建材のものとは違い、汚れたり壊れたりしたものはサンドペーパーで削る、カンナをあてるなどの方法で何度も修復できます。使いつづけて完全に使えなくなったときも、リサイクルしやすく分別し、廃棄の際には土に還る素材を使うことが大切です。

-つづく-

2009年12月11日

循環型社会をめざして vol.1

以前、エコロジーライフ花の情報誌“花らいふ”で取り上げた特集を、このブログであらためて掲載したいと思います。少し古い話もあるかもしれませんが、すでにご存知の方には今また思い出していただけたらと思っています。

- 3Rをはじめよう -

環境問題を解決するキーワードは、「リデュース、リユース、リサイクル」=通称「3R」 と言われています。今まで広く行われ支持されてきた大量生産、大量消費、大量廃棄の社会経済活動は、私たちに豊かで快適な生活をもたらし、経済活動を活発にしてきました。しかしその一方で、行き過ぎた便利さを求め、環境やからだへの負荷が多いライフスタイルを定着させることとなっています。このような環境を改善するために、注目されているのが「3R」です。

Reduce リデュース=減らす
生活のダイエットをする。
ゴミになりそうなものははじめから買わない。
使いきれる量だけを買う。
買ったものは最後まで利用する。

Reuse リユース=再利用する
使わなくなったものを簡単に捨てるのではなく、リフォームして繰り返し使ったり、使う人に譲ったり、ほかの使い道を考える。

Recycle リサイクル=再生させる
使えなくなったものを捨てるときは正しく分けて、新しい資源にする。
リサイクルしやすいものを購入するのもひとつ方法。

敷居を高く、むずかしく考えなくても、身近に手間のかからないところから実践してみてはいかがでしょう。たとえば・・

●買うとき
・マイバックを持っていく (レジ袋をリデュース)
・詰替えの商品を利用する (容器のリデュース、リユース)
・ばら売り、はかり売りで必要な量だけを購入する (食材と食品トレー・容器のリデュース)
・ペットボトルの飲みものではなく再生しやすい紙パックのものを利用する (リサイクル)
・リサイクル商品を選んで購入する (リデュースとリサイクル)

●使うとき
・壊れてしまったらすぐに捨てずに修理をする (リユース)
・自分が使わなくなっても、まだ使えるものは人に譲ったりフリーマーケットなどを利用する (リユース)
・購入する前に今ある他のもので代用できないか考えてみる (リデュース)

●不用になったとき
・家庭内でゴミ箱を分けて、簡単に正しく分別をする (リサイクル)

etc...

簡単な例からあげてみましたが、こう見るとまず購入するときに気をつけることが大切なようです。購入する前によく考え、購入したら大切に使い、使えなくなったらしっかり分別して再生する。昔は当たり前にやっていたことですが、ついつい便利さ、豊かさに頼ってしまいがちな現代、少しずつでも3Rを実行していきたいものです。

-つづく-