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2010年01月07日

杉原紙

明けましておめでとうございます。

昨日の寒気で北日本各地で2、3年ぶりの大雪が降ったというニュースを見ました。

神戸では雪は降っていませんが、六甲山を越えてもう一山二山越えた丹波あたりは寒~くて雪も降っているそうです。

丹波市のお隣、多可郡多可町の北部に位置しエコやバオバブでも度々お世話になっている〈杉原紙研究所〉のご紹介をしたいと思います。

杉原紙研究所

ここで作られているのは杉原紙という手漉き和紙です。

手漉き和紙の工程のほとんどは晩秋から冬にかけて行われるため、先月山田が訪れたときも楮蒸しの真っ最中でした。

和紙づくり 楮蒸し

工程は、楮刈り→楮蒸し→皮はぎ→楮もみ→黒皮とり→川さらし→きず取り→釜だき→楮みだし→紙たたき→紙漉き→圧搾→紙干し→選別です。(詳しくは杉原紙研究所HPまでhttp://www.takacho.jp/sugiharagami/ )

以前訪れたときは雪の降るなか、研究所建物の前を流れる杉原川で川さらしをする作業を見ました。凍えるような寒さのなかで川に足をつけ、ひものような繊維状になった原料を水面に叩きつけるようにしていたのはとても印象的でした。

こうした工程を経て、杉原紙は私達の手元に届きます。

杉原紙

そうして襖紙や障子紙として使われます。

杉原紙の襖、障子

 

太田

2010年01月05日

仕事始め

みなさま、おめでとうございます。良いお正月だったでしょうか。私は、過食を除けば、いい感じの年初です。

今年の「森びとの会」は、いろいろな提言と発信が出来ればと考えております。不況下、真の本物が求めれております。私たち、「森びとの会」が実践してきた家づくりが新しいスタンダードを導き出すと確信しています。

本年の活動にも、みなさんのご意見やご要望を盛込み、活気あふれるものとしてまいります。よろしくお願い致します。

エコやBaoBab 山田

2010年01月01日

あけましておめでとうございます

初日の出

みなさま、幸多き春をお迎えのこととおよろこび申し上げます。
昨年中はありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新しい一年のスタートですね。
それぞれのご家族、それぞれの暮らしに合わせた家づくり。
家づくりのひとつひとつの過程をも楽しみながら
「森びとの会」と一緒に初めの一歩、スタートしてみませんか。
そして、家づくりが完成しておしまい、ではありません☆
そこからが新しい家、新しい暮らしの第2のスタート♪
終わりのない「我が家」物語の造り手は、あなたです。

2009年12月27日

「クリ」のはなし

こちらはリビングに栗フローリングを施工したお宅。オイルフィニッシュで塗り仕上げました。

こちらの家具は天板、框組み観音扉すべて栗で製作して、リボスのカルデットでうっすらと色味をつけてしあげたリビングボードです。しっとりと落ち着いていてキレイです。

いがいがの実がなることであまりにも有名なクリ。エコ花のものづくり、家づくりにはあらゆるところでクリが登場します。
建築材としてのクリの使用は縄文時代にまでさかのぼります。たとえば青森県の三内丸山遺跡では、直径1m、高さ数十mもの巨大なクリの柱が発掘されています。そのほかの遺跡でもたくさんのクリの柱が見つかっていて、クリが縄文時代の主要な建築材であっただろうことがうかがえます。しかし最近では、クリが植林されていないことに加え、一時期鉄道の枕木として大量に使用されたため、太い木を入手することは大変困難になっています。とはいえ、太さにこだわらなければ入手は可能ですし、それほど高価でもありません。
クリの最大の特長は、タンニンを多く含み水や虫に極めてつよく腐りにくいという点。枕木として多用されたのもなるほど、当然です。堅くて重く、粘りもあり、耐久性はヒノキに負けず劣らずといった感じ、土台にも最適です。
土台以外にも梁や大黒柱などに使われるほか、とくに床材としてとってもおすすめ。落ち着いた色味とやさしい木目は、主張しすぎずやわらかなあったかい空間をつくってくれます。

2009年12月23日

「ブナ」のはなし

今日は“自然のものさし”といわれる指標植物「ブナ」のはなし。

ブナはブナ科ブナ属の落葉広葉樹。北海道南部から鹿児島県まで広く分布する、日本の温帯林を代表する樹木です。
 ブナの樹形はろうとのような形をしていて、雨水が枝から幹へとつたって根元にたっぷりと水分が集まるため、ブナ林は“緑のダム”と呼ばれるほど水分を多く含みます。秋には1本から数十万枚もの葉をおとし、ふかふかの土壌をつくり、森を豊かにします。欧州では「ブナの生ずるところ、その土地は常に美しい」といわれ、「森の聖母」「森の女王様」などと呼ばれているほどその立ち姿は優美で女性的!美しさとみずみずしさで育まれたブナ林は、立ち入るとまるで包み込まれるようなやさしさがあります。とくに白神山地のブナ林は世界遺産に登録されているほど。
 しかしその保水力のために、昔から腐れやすく、狂いやすいといわれることから木では無い=橅という字が当てられたほど建築用材として使いみちのない、扱いにくい樹種とされてきました。
 一方でシナやトチに勝る硬さと強さ、特に曲げやすさから、家具材、日用品などに使われ、その他の樹種では代用できないとされるほど曲げ木家具の材料として代表的なものとされています。
 最近では乾燥技術が発達し、もともと蓄積量の多いこともあって、用材としても見直され使われてきています。
 高さは平均20mくらいで、直径は70cm前後のものがほとんど。日本一大きなものは秋田県角館町にあり、高さ24m、幹周は8.6m、樹齢は200~300年、600年以上という説もあるそうです。
 木目は白~淡いピンク色で、はっきりとした木目はなく、心材、辺材の区別はあまりありません。平均的にゴマのような小さな濃い色の点があるのが特徴で、柾目面では帯状の模様(とらふ)となってあらわれます。全体的におとなしくてやさしい印象の木目です。 

ブナは天然林の代名詞のような樹木ですが、実際にブナの木を見分けられる人はけっこう少ないとか・・。そこでとってもわかりやすい見分け方をご紹介。
葉っぱを見れば一目瞭然!縁のギザギザに注目してみてください。ほとんどの樹木では葉脈という筋の先端部分が出っ張っていますが、ブナの仲間だけが凹んでいます。

現在日本にはブナとイヌブナの2種類しかないそうで、国内ではこの特徴だけでブナと判定できるみたいです。
 

2009年12月22日

「オノオレカンバ」のはなし

今日は「オノオレカンバ」のはなし。

オノオレカンバ(斧折れ樺)は文字通り、斧が折れるほど堅いことからこの名がつきました。大日本有用樹木効用編には「此樹ヲ伐ルトキハ斧ノ折ルルコト多キヲ以テ斧ヲレト云フ」、そして「日光、木曽、秩父、甲斐、岩代等ニ多シ」と記されています。
ほかの木材に比べて桁違いに堅いため、福島県南会津のオグラさんでもオノオレカンバを製材するときは特別な刃に替えてゆっくりと時間をかけて挽くそうです。生えているのは、足場を確保しないと伐倒できないような山地の岩場が多く、ほかの樹木の生育にはあまり好ましくないようです。

オノオレカンバは比重が0.9~0.94で日本一重い木です。トチやニレの倍以上、ネズコと比べると約3倍もの重量があります。木と一口に言っても、杉などのように爪でも跡がつくやわらかくて軽い木から、斧が折れるほど堅い木までさまざま。日本の気候風土の多様性を感じさせます。
じっくりと根を張り長い歳月をかけて成長するので、あまり大きくはならず、樹齢300年を越えてもやっと直径40cmほど。それ以上大きくなると徐々に腐れが入り、多くは空洞木となります。せいぜい高さ15m、直径60cmが限度で、それを超えるものはめったにありません。陽光を好む陽樹で、枝は周囲に大きく張り出します。根もよく張り保水力があるので、山を守ります。
重くて堅いオノオレカンバ、その質感は硬質でひんやりとした重厚さがあり、たたくと澄んだよい音を立てます。大半は岩場や急勾配の尾根など足場の悪い場所に生えているので、素直な木はめったにありませんが、素性のよい木は木琴の材料として最高だとか。また櫛の材料としてもツゲ同様長い歴史を持っています。木曽薮原の「お六櫛」の材料はオノオレカンバ。静電気がおきず、髪や地肌にとてもよいといいます。
エコ花では以前客殿改築の現場でオノオレカンバを大黒柱に使用しました。どっしりとした重厚感あふれる柱は、広間の要として威風堂々とした趣をただよわせていました。

(※写真の右の尺柱がオノオレカンバ。式台はいちょうです。)

2009年12月21日

「杉」のはなし

「杉」のはなし。

木造住宅でもっともポピュラーな材といえば杉です。少し前までは一般住宅の柱や天井材などは、たいてい杉と決まっていました。古来から多用されていたようで、弥生時代の代表的な遺跡‘登呂遺跡’でもほとんどの柱が杉といわれているそうです。その名は、立ち姿がまっすぐであることから「直(す)ぐ木」が転じたものといわれます。
杉はサワラなどに比べると重いのですがヒノキや松よりも軽く、曲げ輪っぱの原料に使われることでもわかるように、曲げや圧縮にもかなり強い樹種。耐水性もあるため、建材、内装・造作材、家具などのほか、雨戸などの建具や外装材にいたるまで多種多用に使用されてきました。むかしは杉や焼き杉の板の外装の家が一般的で、いまでも田舎のほうへいくと目にします。ちなみに焼き杉でないそのままの杉板塀には、柿渋がよく塗料として使われています。ちょっと赤みがかっていて落ち着いた味のある茶色に仕上がりますよ。

身近な建材の代表選手のような杉ですが、最近は花粉の原因として白い目でみられがちのようです。戦後杉の植林が奨励されたあと適切な手入れをされないまま放置され、多量の花粉をまきちらしているのは事実ですが、大気汚染や道路のアスファルト化、食生活の乱れなど、花粉症の背景にはさまざまな要因もあるようです。日本人の10%以上が花粉症といわれるこの現状を好転させるためにも、杉をもっと活用していきたいところですよね。

杉は樹齢が高く杢のあるものは貴重でとても高価ですが、一般的に入手しやすく扱われているクラスはとても安価で、木材業者の中では「一番安いのも杉、一番高いのも杉」と言われています。材の性質や樹齢によって価値がこれほど違う木はほかにないでしょう。とくに間伐材はきわめて安価なので、節さえ問題にしなければ費用を気にすることなく無垢の木のよさが楽しめます。厚みをいかして大いにつかっていただきたい木です。

杉はなんといっても独特のさわやかな香りが魅力。居室をはじめ、トイレなどにもお勧めします。また吸湿性にすぐれているので、洗面所や収納の内装などにも最適です。やわらかいので糸ノコで看板文字をくりぬいたりするような加工も、私でもラクラクです。エコ花でもクローゼットの内装材などに積極的に活用しています。

次回「木のはなし」は、「オノオレカンバ」の予定です。お楽しみに!

2009年12月19日

「姫小松」のはなし

今日は「姫小松」のはなし。

姫小松は別名五葉松ともよばれ、その名のとおり女性的で優美なおもむきがあります。本州中部から北海道まで分布していて、比較的山奥の尾根筋に生えています。エコ花で扱う木材の産地、奥会津地方は昔から姫小松の優良材の産地として知られています。杉などとちがって姫小松は植林に頼らず天然林だけなので、自然に育つものを待つしかなく、その量は年々減少しているようです。

材質はカラマツと対照的で、素直でおとなしく狂いもほとんどありません。樹脂分も少なく、板に挽いてもヤニもあまり出ません。施工性が非常によいのも特長で、日当たりのよいところなど狂いやすい状況の引き戸や建具などにも安心して使えるため、大いに重宝されてきています。構造材としてもすばらしく、エコ花でも大黒柱や梁に使用してます。節は大きなものであっても、やわらかいのでカンナもかけやすいそうです。(ヒバなんかの節はかたくてカンナが壊れてしまうらしいですよ)

表情は主張しないやさしい木目で、ほんの少ーし黄みがかっています。伐採時期や乾燥の具合などで白太の部分にブルーとよばれる青い変色(腐朽菌です)が入ることもあり、これもまた不思議なふかい味わいになったりします。香りはやわらかく、上品な色味とかさなって、やさしい雰囲気をかもし出してくれます。年を重ねるごとに、ベンガラを塗ったような赤っぽい色に変化し、淡い輝きがでてくるのも魅力的です。

本当に名前のとおりお姫さまのようなほんわかやわらかい姫小松です。

2009年12月18日

「キハダ」のはなしです。

今日はその名のとおり黄色い肌の「キハダ」のはなしです。


厚さ60mm板幅の大きいところで800mm

キハダはみかん科の広葉樹で、北は北海道、南は九州まで広く分布し、しばしばクルミや栃などほかの広葉樹と混生しています。大日本有用樹木効用編によると「富士山及ビ北海道ニ多シ」と記されています。写真のキハダは栗駒木材にて栗駒から出た丸太でした。陽光の差し込むで湿った土地を好み、大きなものは直径1m、高さ25mにもなるといわれますが、今日ではそれほどの大木はほとんど見かけません。薬や染料などの原料として古くから有用樹木だったことから、随分伐採されたものと思われます。
キハダは木肌、木膚と書くほか黄木、黄檗、黄柏なども同義語で、いずれも黄の字がつきます。これはキハダの内皮が鮮やかな黄色をしているためです。コルク層の樹皮を剥ぐとハッとするような山吹色の美しい内皮が表れます。白太(辺材)は薄黄色、赤身(心材)は黄褐色とはっきり区別でき、材は堅くて軽く、上品な光沢のある和風の繊細な趣が特徴です。

乾燥時に狂いが出やすく、小・中径材だと暴れやすいという傾向をもっていますが、目のつんだ大径木になると狂いはほとんど出ません。また栗の次に水に強く、土台や基礎パッキン、台所の床板などの建材として使われるほか、北海道では枕木にも使用されていました。黄、グリーン、茶、黒と色相が多いのはキハダならでは。独特の材質感と美しい木目が、和室や和風の落ち着いた雰囲気にぴったり。

キハダは家具材や建材として使用されるだけではありません。その黄色い内皮は苦味の強い成分を含んでいて、古来胃腸薬として、また二日酔いの特効薬として重宝がられてきました。特に有名なのが、奈良県の吉野や和歌山県の高野山などの名産、陀羅尼助(だらにすけ)です。
これ

エコ花でも数名愛用者がいるほど、有名で効き目があるらしい?!薬です。2つの層に分かれている樹皮の、外側のコルク層を取り去って内側の黄色の肉皮を乾燥させたものをオウバクと言います。この内皮を煮詰めてつくるこの薬は、歴史は古く奈良時代にまでさかのぼり、健康整腸剤として真言密教系の修行者たちの常備薬だったといわれています。

写真の製材した板も天然乾燥期間も3年経ちお嫁に行くのを待っています。

次回「木のはなし」は、「姫小松」の予定です。お楽しみに!エコ花では建具框に利用しています。

2009年12月14日

循環型社会をめざして vol.3

良いものを永く使う-
リフォームの際には既存の構造や部材を利用することも心がけています。
たとえば以前工事を手がけた『永代の家』では、天井裏に隠れていた何十年と経っている既存の梁に、しっかりと補強して、きれいに磨いて仕上げあらわしとしました。また玄関にあった落とし掛けのスス竹を、リビングにつくった飾り棚に再利用。見慣れて使い慣れていたものが新しいところに活かされるのは、新鮮さも感じられうれしいものです。

サイズの合わない建具も工夫次第で再利用が可能になります。↑の写真の物件では高さと幅ともに寸法が小さかった建具に、上下左右と四方に材料を足してひとまわり大きくして利用しました。足した材料の部分には柿渋に黒のべんがらを混ぜたものを塗り、古い建具との色味の調和をとって自然な仕上がりに。
他にも古い小さな障子の格子部分だけを再利用して、新しい入り口引戸の建具に生まれ変わらせるなども。永く使われパリパリになっている障子紙を水に浸けて糊の部分まではがし、ブラシできれいに掃除をして乾かします。乾いたら新しい材料で框を組んだ中に格子と新しい材料の鏡板をはめ込んで、高さ1800㎜の立派な引戸建具の出来上がりです。

古い道具も充分役割りを果たしてくれます。『舘岩の家』では、舘岩村の古い民家にお住まいの方から譲り受けた自在鈎を、居間のいろりで使っています。何十年と毎日煮炊きに使われてきたものですが、まだまだ丈夫。厳しい寒さの『舘岩の家』では毎年この自在鈎のおかげで、鍋や汁物で体も見た目もあたたかく過ごせています。

『本物は熟成してゆく』と言いますが、まさにその通り。いい材料といい技術でつくられたものたちは、丈夫で永く使っていけるうえに、不用になったときも一通りの使い方だけではなく、さまざまに表情を変えてさまざまな場所で使われてゆきます。ものづくりをすること自体リデュースにはなりませんが、ものを新しくつくる以上、エコロジーライフ花はリユース・リサイクルを常に心がけたものづくりをこれからも続けていきます。また少しでも多くの方に、人間が自然の一部であることを再認識し、身近な『3R』から自然との共生を考えていっていただけたらと思っています。

-おわり-